WordPressのメールがGmailに届かない問題・3つの解決策
事業でWordPressを活用していると、お問い合わせフォームや会員登録通知のメールが「お客様によってはメールが送られていない」「メール自体が届かない」「迷惑メールに入っていない」といったトラブルが発生することはありませんか?
実はこの問題、放置しているとビジネスチャンスを逃すだけでなく、顧客との信頼関係に影響を与えるリスクがあります。
この記事では、Wordpressのホームページを運用している際、メールが届かない原因を解説し、簡単に実践できる3つの解決策をご紹介します。
これを読めば、WordPressのメール送信トラブルをスムーズに解決し、安定したコミュニケーションを実現する方法がわかります!
ページ内容
そもそもなぜ届かないの?
結論からいうのであれば、Gmailのセキュリティが、厳しくなりすぎているためです。WordPressはカンタンなプログラムでもメールを送ることができるために、あまりにもスパムがとても多いんですよね。そのため、WordPressの母体が作られているPHPからのメールを検知したGmailが、受信を避けていると考えられます。
参考:メールが届かない/受け取れない!2024年2月に変わったGmailのガイドライン変更と対策は
この手のご相談はとても多いです。肝心の問い合わせメールが届かないのは困りますよね。
解決策1:SMTPを使ってメール送信を安定化する
SMTPとは?仕組みと利点
「SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)」は、メール送信のための標準プロトコルというものです。WordPressがPHPのメール関数を使う代わりに、SMTPを介してメールを送信することで、信頼性が向上します。SMTPを使う利点は以下の通りです。
- メール配信の信頼性が向上する
- Gmailや他のメールサービスの認証を利用可能
- スパム判定を回避しやすい
つまりメール各社の認証を経由して受信することで、勝手にスパム判定されて届かなくなるということを防ぐための方法です。
プラグインの選定:人気のSMTPプラグイン紹介

SMTPをWordPressに導入するためのプラグインとして、以下が人気です。
- WP Mail SMTP by WPForms
- Post SMTP
これらのプラグインは設定が簡単で、Gmailアカウントと連携しやすい特徴があります。とはいえ、
Gmailアカウントを使ったSMTP設定手順
- Gmailアカウントで「アプリパスワード」を生成します(2段階認証が必要)。
- プラグインをインストールし、有効化します。
- SMTPホストとして「smtp.gmail.com」、ポート番号として「587」(TLS)を設定します。
- Gmailのメールアドレスと生成したアプリパスワードを入力し、設定を保存します。
独自ドメインのメールアカウントを使ったSMTP設定手順
- Gmailアカウントで「アプリパスワード」を生成します(2段階認証が必要)。
- プラグインをインストールし、有効化します。
- SMTPホストとして「smtp.gmail.com」、ポート番号として「587」(TLS)を設定します。
- Gmailのメールアドレスと生成したアプリパスワードを入力し、設定を保存します。
セキュリティ設定の確認と注意点
Googleアカウントのセキュリティ強化により、「安全性の低いアプリの許可」が利用できなくなっています。そのため、2段階認証を有効にした上でアプリパスワードを使用してください。
解決策2:メールのSPF、DKIM、DMARCを正しく設定する
送信ドメイン認証(SPF、DKIM、DMARC)とは?
これらはメールの送信元を認証するための仕組みです。
- SPF(Sender Policy Framework):送信サーバーの正当性を確認する仕組み
- DKIM(DomainKeys Identified Mail):メールの改ざんを防ぐ仕組み
- DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance):SPFとDKIMを統合して検証するポリシー
WordPressサイトのDNS設定での実践例
DNSレコードにSPF、DKIM、DMARCの設定を追加します。以下はSPFの例です。
makefileコードをコピーするv=spf1 include:_spf.google.com ~all
SPFレコードの追加手順
- ドメイン管理画面にログインします。
- DNS設定画面でTXTレコードを追加します。
- SPFの値を設定し、保存します。
DKIMの設定方法と検証ツールの使い方
Google Workspaceを利用している場合、Google管理コンソールからDKIMキーを生成し、DNSに追加します。設定後は、メールヘッダーを確認して「DKIM-Signature」が含まれているか検証します。
解決策3:Googleスプレッドシートでメール送信履歴を管理する
Googleスプレッドシートを使うメリット
メール送信履歴をGoogleスプレッドシートで管理することで、以下のメリットがあります。
- メール送信状況を一元管理できる
- 問題が発生した場合に迅速に調査可能
- クライアントやチームとデータを共有しやすい
WordPressのメール送信内容をスプレッドシートに自動記録する方法
WordPressで送信されたメールをスプレッドシートに記録するには、以下のツールを使います。
- プラグイン「WP Mail Logging」:メールログを記録
- Zapier:WordPressからスプレッドシートへのデータ連携
プラグイン「WP Mail Logging」とZapierを連携する設定手順
- WP Mail Loggingをインストール
メール送信履歴をログに記録するために「WP Mail Logging」を設定します。 - Zapierアカウントを作成
Zapierで新しいZapを作成し、「Webhook」トリガーを選択します。 - スプレッドシートにデータを送信
Zapierで受け取ったデータをGoogleスプレッドシートに自動入力するアクションを設定します。
トラブル発生時にスプレッドシートで管理する利点と注意点
スプレッドシートには送信時間や内容、エラーメッセージを記録できます。これにより、問題が発生した場合の原因特定が迅速化されます。ただし、大量のデータを扱う場合はGoogleスプレッドシートの行数制限に注意が必要です。
トラブルシューティング:解決策がうまくいかない場合の対処法
解決策を試してもメールが届かない場合、以下の手順でトラブルシューティングを行います。
- ログを確認する
「WP Mail Logging」プラグインやSMTPプラグインのログをチェックします。 - 迷惑メールフォルダを確認
Gmailの迷惑メールフォルダやフィルタ設定を再確認します。 - 継続的な監視
メール配信状況をモニタリングできるツール(MailgunやSendGridのダッシュボードなど)を活用します。
まとめと次のステップ
WordPressのメールがGmailに届かない問題は、SMTPや認証の適切な設定、送信履歴の管理で解決可能です。今回紹介した3つの解決策を実践することで、信頼性の高いメール送信環境を構築できます。これを機に、定期的なメンテナンスとログの監視を行い、メール配信の課題を未然に防ぎましょう。
ラムジェットデザインでは、メールフォームのテストや修正をはじめとするサポートサービスも提供しています。WordPressのメール送信に関する問題でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください!
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